XY軸原点センサの追加 (1) 検討

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記事日付: 2013/02/03
各軸の原点設定用センサがあるとMach3で原点の自動設定を行えるようになる。
CNC3040には原点設定用のセンサがついていないので、これを追加する。

★原点の設定

CNC3040(のほか、大抵の卓上CNC)はオープンループ制御であり、移動のたびに移動量を積み重ねていくことでヘッドの現在位置を管理している。
そのため、現在位置の情報がリセットされたり、オペレータが手回しでヘッドを移動させたりすると、制御装置 (筆者の場合、Mach3の入ったパソコン)は
ヘッドの正確な位置がわからなくなってしまう。
わからないだけならよいのだが、実際には制御装置がヘッドの位置を誤認したままで動作を行ってしまうため、事故をおこしかねない。
また、Mach3はあらかじめ設定した範囲外にヘッドが出ないよう、可動範囲の境界で移動を停止させる機能(ソフトリミット)を持つが、
上記の様にヘッド位置がおかしいときにはうまく機能しない。操作を誤ると、ヘッドが可動範囲外に出て行こうとして端にぶつかり、事故となる。
以上により、原点と現在位置の対応がずれたときはその都度原点の再設定が必要である。
Mach3で機械原点の設定をするとき、CNC3040のように原点設定用センサが無い機械では手動で原点設定する必要がある。
手動操作でヘッドを機械原点に移動させたあとに機械原点の設定ボタンを押すだけだが、ヘッドを手動で原点に戻すことに手間がかかる。
また、原点の位置を常に一定にすることも難しい。
ところで、Mach3は機械原点を検知する原点センサが有効な時は原点設定を自動で行うことができる。
原点センサを追加すれば、CNC3040でも手軽かつ正確な原点あわせが行えるようになる。

★原点センサ

Mach3の場合、ヘッドの位置を検知するセンサとして、各軸に以下の3つのセンサを設けることができる。
① 原点センサ  (X Home)
  X軸の原点位置を決めるときに使うセンサ。
② 動作限界(+側) (X ++)
  正側の動作限界。このセンサが反応すると非常停止状態になる。
③ 動作限界(-側) (X --)
  負側の動作限界。このセンサが反応すると非常停止状態になる。
 ※カッコ内はX軸の場合
原点あわせがきちんとできていれば、可動限界におけるヘッドの停止はソフトリミット機能にまかせることができる。
そのため、今回は原点センサのみ取り付けることとした。
筆者の場合、XY軸の原点はそれぞれ負側の可動限界に置いているため、原点センサも負側の可動限界に設置した。
なお、Z軸はタッチセンサを用いて作業のたびに加工原点を設定することから、Z軸の機械原点は重要でないと考えた。
よって、今回はZ軸にはセンサを設置していない。

★原点センサの設置位置

なお、原点センサを機械の可動限界に置く場合、原点センサを可動範囲の内側にずらして設置する必要がある。
Mach3が原点を自動設定する際に、ヘッドが原点センサの反応する位置を超えて過走するためである。

Mach3が原点の自動設定をするときは、以下の手順をとる。

 ① ヘッドを原点方向に向けて移動させる。
 ② 原点センサが反応したら、モータを減速して停止する。
  ※このとき、モータを停止するまでに必要とした制動距離が過走距離となる。
 ③ はじめにセンサが反応した位置まで戻る。
 ④ その場所を原点とする。

上記のとおりヘッドが過走しても可動限界にぶつからないようにするためには、センサの設置位置を可動範囲の内側にヘッドの制動距離分よりも大きくとる必要がある。
なお、ヘッドの制動距離は次の式で求められる。

 制動距離 = (送り速度 ^ 2) / (2 * 加速度)

ヘッドを原点に向けて移動させる速度を低くするほど過走距離はみじかくなるが、原点設定に必要な時間が長くなってしまう。
一方、センサの設置位置を可動範囲の内側に深くとると加工範囲が狭くってしまうように思えるが、
これはMach3の原点オフセット設定を行うことで回避できる。

筆者の場合、可動限界からセンサの反応位置までの距離はX軸 16mm、Y軸 8mmとなった。
設置した結果このようになったというだけで、あまり数値に意味はない。
特に、X軸の値が大きい理由はセンサの設置の都合だけである。

なお、筆者のCNC3040は原点合わせ時の送り速度を 3000mm/min (=50mm/s)、加速度は 200mm/s/s としてある。
このとき、必要な制動距離はおよそ 6.25mm であるから、センサ設置位置には少し余裕がある。

筆者のCNC3040の座標系を以下に示す。
XYのどちらを長手方向としているかは、人によって違うかもしれない。

★センサの種類

原点センサに使う部品化には、大別して機械式と、光学式がある。
以下の写真の左側が機械式のマイクロスイッチ、右側が光学式のフォトインタラプタである。
どちらを用いても良いと思うが、筆者は光学式とした。
機械式に比べて、センサの取り付け精度が低くても (素人工作でも) 機能しそうだったためである。
機械加工の精度この手の光学式センサとして安価なものでは、赤外線LEDとフォトトランジスタを組み合わせてパッケージ化したフォトインタラプタがある。
今回、筆者が使用したセンサは秋月電子で買ってきた EE-SSX460-P1 である。
周辺回路を含めてパッケージ化されており、簡単に使える。

★センサ信号のIF回路

Mach3に原点の自動設定動作をさせたときにセンサが動作していないと事故を起こすおそれがある。
ヘッドが原点を探しに移動したあと原点センサがいつまでも反応しないと、そのままヘッドが過走して可動限界に衝突する。

この事故を防ぐには、原点センサが動いてないとき (配線が未接続の時、センサ系の電源がオフのとき、など) は、
Mach3から見た原点センサの状態がON (原点センサが、ヘッドは原点にあると検出している状態) になるよう回路を構成する必要がある。
原点設定を開始したときに最初から原点センサがON状態であれば、Mach3はその場を原点に設定するだけであって事故を生じない。

通常、パソコンのパラレルポートは弱いプルアップ状態であって、信号レベルがHighの状態が定位である。
なので、以下のような正論理で回路構成する。

優先度 機器の状態 Mach3から見た
センサ状態
1 断線・未接続のとき High
2 電源断のとき High
3 ヘッドが原点にあるとき High
4 ヘッドが原点にないとき Low

このようにしたいときは、回路間のインターフェイスにおいて各回路の出力をオープンコレクタ出力とし、入力側回路でプルアップするのが簡単である。
こうしておけば、断線した時は入力側でプルアップされてHighとなる。
出力側回路が電源断の時は、出力回路のトランジスタがONとならないから、やはり入力側でプルアップされてHighとなる。


ただし、回路内のプルアップ抵抗が壊れて断線したとか、トランジスタのCE間が短絡故障したとか、
回路自体の故障に対しては上記構成でも安全動作を保証できない。
回路自体の故障を考慮して安全側動作を保証するためにはもっと面倒な回路が必要だが、
今回は回路の故障までは考慮しないものとする。

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Likipon

埼玉在住の一応エンジニア。最近はシステムエンジニア気味で回路が本業でなくなってしまった。

うなりくんのファン。

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