記事日付: 2013/02/17
★背景
主に基板切削等の確認のためUSB顕微鏡を購入した。
これまでも本サイトでUSB顕微鏡を用いた写真を掲載している。
倍率が高いため細かいところまで見えるのはよいが、長さの基準がないと被写体のサイズがよくわからない。
手持ちのスケールは0.5mmごとに目盛りがふってあるが、もう少し目盛りの細かいスケールがほしい。
そこで、CNC3040を使って小さなスケールを製作してみた。
★設計
筆者の手持ちのカッタで最も細かく彫刻できるのは土佐昌典VCであり、現在のところ、基板相手で0.1mm幅くらいの線を彫刻ができる。
ここから、スケールの目盛りの間隔を0.2mmとした。
なお、全長があまり長くても顕微鏡に映りきらないことから意味がないので、スケールの範囲は10mmとした。
スケールに数字などをふって、以下のようなパターンとなった。
材料は0.3mm厚のステンレス板を用いることとした。アルミだと強度的に弱そうであるし、鉄の類いは錆びるのが嫌である。
ステンレス板は東急ハンズで約300円。
★加工
CNC3040の上に100均で買ってきたMDF板をのせ、その上にステンレス板をのせた。
材料が浮かないように両面テープで貼り付けたいところだが、素材が薄いため両面テープをはずす時にゆがむ恐れがある。
そのため、今回はワークの四隅をおさえるのみとした。
※写真は加工後のもの
★できばえ
そうしてできあがったものの拡大写真が以下である。
手元にあった既製品のスケールと並べてある。
なお、溝の部分には油性マジックで着色してみた。
全体の長さ(10mm)はおおよそ正確にできているようだ。
彫刻のライン幅は0.07mmを目指していたが、実際には倍に近い0.15程度となっているようである。
カッタの先端が短くなっているのだろうか。
土佐昌典VCの拡大図が以下である。上が今回の彫刻後のカッタ、下が新品である。
明かに新品の方が先端がシャープとわかる。
ステンレスを引っ掻いたから先が丸くなったのか、基板加工で先が丸くなったのかは不明である。
土佐昌典VCは先端の角度が53°なので、彫刻の深さと彫刻の幅が等しくなる。
今回は彫刻の幅を0.7mmとしたかったから、彫刻の深さも0.7mmとしていた。
しかし、先端が欠けているせいで、彫刻の幅が増えてしまったものと思われる。
★使用例
基板の切削パターン幅の参考にしてみたのが以下の例である。
パターン幅がおよそ0.2mmであることがわかる。
なお、この倍率 (200倍) だと筆者のUSB顕微鏡は被写界深度が浅すぎるようである。
スケールが0.3mm厚だと、スケールの下の基板とスケールの目盛りの両方にピントがあわない。
よくよく考えるとパターン幅よりスケール厚さの方が大きいのだから、不思議はない気もする。
もう少し薄い材料を使うべきであったように思われるが、薄いほど強度が下がるので取り扱いが面倒になるから難しい。
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